梶原@九大IMIです

このぺージの最終更新日: 2019/10/08 13:49
九州可積分セミナーのページの更新日: 2018/11/27 14:31
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  • 研究に関して,このページはアップデートされていません.Research map 別館にどうぞ. 研究業績に関する内容は常時アップデートされています.

  • 私のアドレスには一日に数十通の迷惑メール(spam)が来ます. 研究所のメールサーバのフィルタでspamを自動的に処理していますが, 時々私への連絡メールがフィルタによって間違ってspamと分類されることがあり, そのような場合には返答できないことがあります.特に,yahoo や hotmail など, いわゆるフリーメールからのものはフィルタにしばしば引っかかります. メールを出して1日以上返答がない場合,もう一度メールをください. また,別のアドレス(もし持っているなら)からもメールを出してみてください.

  • 数学特論A5(後期:理学部数学科,火4限)のページを作りました.講義資料などがダウンロードできます.ダウンロードには講義で示したIDとパスワードが必要です.(2019-10-8)

  • 「数学セミナー」2019年3月号(2019年2月発売) に「諸科学に飛び出す可積分系」というタイトルで記事を執筆しました.20世紀後半以降の数学・数理科学に深く広いインパクトを与え, 現在も活発に研究されている可積分系の理論.その簡単な歴史と特集記事の紹介を試みました.(2019-2-13)

  • 以前「数学セミナー」に書いた「戸田格子ー新しい研究のゆりかご」という記事の原稿をResearchmap別館に置いてあります.戸田格子は日本の理論・数理物理学が産んだ成果のうち,もっとも影響力が大きいものの一つだと思います.学部2,3年生程度の知識で概略は理解できると思います.是非ご覧下さい.(2016-10-04)

  • このページもかなり古くなって抜本的に手を入れないといけませんが,時間が…(2015-04-16)

  • 2014年2月22日(土),23日(日)に行った「ウィンタースクール離散可積分系・離散微分幾何チュートリアル2014」の(公開するはずだった)ウェブページを ようやく復活させました.いくつかの講演のスライドが入手できます.(2014-03-27)

  • MIレクチャーノートVol.40「科学・技術の研究課題への数学アプローチー数学モデリングの基礎と展開 」に「平面曲線の等周変形の離散モデルと離散可積分系」という論文を執筆しました.数学科の学部3年でフォローできるものと思います. 間違いの修正をした原稿をResearchmap別館に置いてありますのでご利用下さい.(2014-03-27)



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「可積分系」とは何かを簡単に説明した資料 を参考にしてください.学部3年生対象の「セミナー紹介」で使用したものです. 以下の「講演などで使用した資料」も参考にしてみて下さい.また, 「数学セミナー」に執筆した記事なども見ていただければと思います (リンク先で記事の検索ができます).例えば(ちょっと古いですが) 特に,ロバート・ミウラ氏の記事は,数学科で学ぶ人には是非一度見ていただきたいと思います.20世紀後半以降の数学に大きな影響を与えた,新しい数学が創造された時の現場での証言です.数学を学んでいると,ともすればその精緻さと壮麗な体系に圧倒されがちですが,この記事で数学が「生きている」さまを感じていただければと思います.

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所属
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 教授・副所長
連絡先
こちらをご参照下さい.
専門分野
可積分系の理論・離散微分幾何
活動
日本応用数理学会 理事(2012年-2014年)・ 応用可積分系部会委員・国際活動委員会委員
Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical Editorial Board (2012-2017)
Journal of Integrable Systems Editorial Board
Journal of Nonlinear Mathematical Physics Editorial Board
Pacific Journal of Mathematics for Industry Editorial Board
九州大学国際交流専門委員会委員
九州大学新入生基礎学力調査実施委員会 委員長(2012年度まで)
生年月日など
1964年生まれ.身長 188cm 体重 減少中
履歴
学歴職歴
1971-1972 新宿区立戸塚第三小学校
1972-1977福岡市立内浜小学校
1977-1983 ラ・サール中学校・高校
1983-1986 東京大学教養学部 理科I類
1986-1989 東京大学工学部 計数工学科 数理工学コース
1989-1991 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 修士課程
1991-1994 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 博士課程
1994.3 博士(工学)
1992.4.1-1994.3.31 宇都宮大学 教養部 非常勤講師
1993.4.1-1994.3.31 日本学術振興会 特別研究員(DC2,数学一般)
1994.4.1-1997.3.31 gate.io app 専任講師
1997.4.1-2001.9.30 同 助教授
2001.10.1-2007.3.31 九州大学大学院 数理学研究院 数学部門 助教授
2004.9.24-2005.9.16 University of Sydney (オーストラリア)客員研究員
2007.4.1- 2009.1.15 九州大学大学院 数理学研究院 数学部門 准教授
2009.1.16-2011.3.31 同 教授
2011.4.1-現在gate io coinmarketcap 教授
2018.7.1-現在coin sàn gate io(オーストラリア) 客員教授

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tau function

「可積分系」と呼ばれる,厳密に解ける微分方程式や差分方程式の研究を行ってきました. 通常,与えられた微分方程式や差分方程式を満たす函数(解)をあらわに作ることは極めて困難で, そもそも特別な場合を除いてそのようなことは初めから期待しません. そこで,通常は函数解析をベースとした解析的な手法や数値解析などさまざまな手法を用いて解の性質を調べます. ところがある種の方程式は,解を初等函数や特殊函数などよい性質を持つ函数を用いて厳密に書き下すことができ, そのような函数方程式を「可積分系」(integrable systems)と呼びます. この概念自体は19世紀の古典力学の研究に遡る由緒正しいものですが,このようなことが起こる背景には奇跡ともいうべき大変よい数理構造, 象徴的に言えば 「無限自由度の対称性に支えられた無限次元の空間の数理」があり,同様の構造は見た目や現れ方が異なっていても 広い範囲の数理科学に現れることがわかってきています. その構造の帰結の一つが,粒子と波動の両方の性質を持つ不思議な「ソリトン」と呼ばれる波が織りなす非線形波動現象で, 現在ソリトンがカオスやフラクタルなどと同様に非線形現象を記述する基本モードの一つとして認められていることはよく知られている通りです. 歴史的にも上記のような数理構造はソリトンを記述する非線形偏微分方程式(ソリトン方程式)の研究から発見されたものです. 可積分系の研究は,背後の数理構造そのものの研究,特定の方程式の背後の構造の解明,同様の数理を共有する新しい方程式やその解の探索, そして数理科学・数理工学のさまざまな分野との相互作用などが渾然一体となって進みます.

なお,上の「τ函数」は,可積分系の理論でもっとも基本的な函数で,可積分系の構造(からくり)を一身に体現しているものです. 2010年1月に中国の紹興に出張したとき,紹興文理学院(Shaoxing University)の 書道専門学部「蘭亭書道芸術学院」の学生さんに書いていただきました.

可積分系の理論では,解や背後の構造を保ったまま微分方程式の独立変数を離散化するという手法が進んでおり, 多くの可積分な差分方程式が提出されています.さらに,最近では 「超離散化」 と呼ばれる一種の極限操作を用いる手法により,背後の構造を保ったまま従属変数(場の量)を離散化して, 微分方程式を組織的にセル・オートマトン化することさえできるようになってきました. 私はこのような可積分な離散系に興味を持ち,背後の構造の解明や応用を目指して研究を行ってきました.

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せっかく作ったからには何か役に立てばと思い,公開します. 論文ほど気合いを入れて校正していないので誤記などが残っている可能性が高いですが, モチベーションや話の流れをつかむには役に立つかも知れません.


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